東京オペラシティタワー棟のワンフロアを改修したオフィス。クライアントであるテックファームはモバイルアプリやシステムソリューションなどの開発を行うIT企業で、社員間のコミュニケーションを活発化することで新しいアイデアを生み出し、部門間の連携も高めることのできる空間デザインを望んでいました。
オペラシティタワーは築20年弱の超高層ビルですが、窓際の腰壁や柱をうまく使うと全面ガラス張りの最新オフィスビルにはない、ヒューマンスケールのスペースを窓際に作り出すことができるのではと考えました。そこで、窓際の既存の柱に、曲率や高さの異なる楕円形テーブルをはめ込むデザインとしました。曲率が変わることで人と人との距離感が変わり、高さが変わることで滞在時間が変わます。柱で緩やかに区切られた、多様なコミュニケーションを生み出すスペ-スをつくることができました。
また事務室中央には、可動式の家具と様々な機能をもつ壁面の組み合わせにより、日々流動的に変化する空間を計画しました。コミュニケーションを活発化し、ワンストップサービスのための部門間の連携を高めることのできるスペースとなります。来客エリアでは、柱、テーブル、建具に使う木材の樹種を部屋ごとに変えることで会議室の特徴付けを行い、来客との会議の目的によって使い分けができるようにしました。
事務所/東京都新宿区 オペラシティタワー
Use : office
Building site :Shinjyuku,Tokyo
Total floor area : 2011.49㎡
Contractor : Itoki,Takenaka
Photo : Koji Fujii/Nacasa and Partners Inc.